過去から現在までの宝石の様々な使われ方

遥か遠い昔から人々は、宝石が磨かれて輝くと知る以前から、その魅力と神秘の力を感じ取っていました。

古代の日本では儀式や呪術の際に用いたり、その儀式に携わる王家の人間や巫女が身に付けたりしていました。勾玉が特に有名です。翡翠・瑪瑙・水晶・琥珀・滑石・鼈甲などで作られていて、古墳から出土しています。

中世の西欧では、宝石はどんどん新たな意味を持つ存在となっていきました。

中世の騎士道においては、当初は護符として身に付けていた宝石が、やがて身分や立場、象徴を表すものとして身につけられるようになっていきます。

“暗黒時代”と呼ばれる、時代が荒れていた頃は、残された遺品や文献などは殆ど残っていませんが、そんな時代の数少ない書物や文献にも、「ダイヤモンドを身につけると男らしい逞しい体躯になる」と考えられていたことが記録されています。また、キリスト教の教えでは「サファイアは神様が知恵を与えた石」とされており、これは現代にも伝えられています。それがやがて、権威の象徴・精神の象徴として重視されるようになります。そんな中でも、宝石には不思議な力が宿っているという考えに違いはありませんでした。

それを過ぎて、西欧と東方の文化が混合し始めたルネッサンスの時代になると、宝石は個人から一族の権威を表すものへとなっていきます。この頃に栄華を築いた一族は、先祖代々伝わる宝石を所有し、それを権威の証としていました。この宝石には先祖の力が宿っていて、一族を護ってくれるものだと信じられていたのです。そして、この頃から、「宝石は王族や貴族・上流階級の人間だけが所有するものだ」という認識が芽生え始めてきました。

現代でも、「宝石は裕福な人が身に付けているもの」というイメージが非常に強いのもこの頃からの影響だと考えられています。

15世紀から16世紀にかけては、《ポージー》というジュエリーが流行しました。ポージーというのは、愛の言葉が刻み込まれたジュエリーのことで、起源は古代ギリシャ。紀元前400年頃に作られであろうと考えられている指輪の内側に“ハニー”と刻み込まれていたそう。13世紀から18世紀頃まで、欧州でよくみかけられました。 ジュエリーに留められた宝石の神秘の力に、愛の誓いを願いを込めていたのでしょう。現代でもまた、その風習が復活していますよね。

このジュエリーの宝石に願いを込めるのにも意味があるんです。宝石にはそれぞれ違った魔力が秘められていて、その願いに応じて宝石を選んで身につけていたのです。これって、何か身近に共通点を感じませんか?

そう、パワーストーン!主流なのはブレスレットです。恋愛運とか金運とか、健康運んだとか、そのお願い事によってパワーストーンを身につけるって、別にお金持ちじゃない一般家庭の人だってやっている人、たくさんいますよね?パワーストーンだって、宝石なんですよ。

宝石の神秘にあやかった風習は、古代から現代まで時代を超え、さらには国境もなく世界各国の様々な地域に伝えられています。こうしてみると、宝石って以外と身近にあるんだってことに気がつくでしょう?

宝石の基本的な知識や伝説・歴史を知ると、さらに宝石は興味深く楽しいもの。今は高価な宝石が手に入れられないとしても、宝石に秘められたロマンに触れることができます。

また、花に“花言葉”があるように、宝石にも“宝石言葉”が存在します。誕生月や星座にまつわる宝石も存在します。

宝石の楽しみって、実は身につけることだけじゃないんです。憧れたり羨ましがるのもいいけれど…もっと宝石のことを知って、身近に感じて楽しんで。もっと宝石を好きになりましょ。

西洋では、かつて国の重要な決断に占星術を取り入れる習慣がありました。その占星術には星はもちろん、宝石も大きな関わりがありました。惑星から星座へ関わる宝石たちは、その星座の人の守護や時の判断、人間関係などとさまざまな方面をサポートしたのです。

宝石のカット技術は磨き上げることと、多面的に切り出す方法に分別できあます。磨き上げて模様を美しく見せる。円形状や正方形・長方形などの形にに多面カットで仕上げて光を集めてい輝かせたり。大きな原石で豪華な雫型に仕上げてみたりと実に多種多様です。

ラピスラズリは群青色の美しい色の中に浮かぶ金の斑点が宇宙を象徴する宝石。仏教でも薬師如来が宿る石とされました。そこから源義経と薬師如来の化身・浄瑠璃御前の悲恋伝説が生まれます。これは時代を経て多種多様に変化し、邦楽《浄瑠璃》として今に伝わっています。

ムーンストーンは真珠同様、月の力が宿る宝石として有名です。優しく気品溢れるその美しさで人気上昇中の宝石です。夢魔や悪魔を祓う力や、願い事をが叶うなどの言い伝えが数多く残っています。同属の石の中にはムーンストーンに対して、サンストーンという名前の石もあります。